試用期間6ヶ月はやばいのか?長くする理由と注意したい会社の見分け方

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試用期間6ヶ月はやばい?長い理由と、注意したい会社の見分け方

更新日 2026-10-05

試用期間6ヶ月はやばい?長い理由と、注意したい会社の見分け方(試用期間ナビの記事)
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試用期間中に働いている人のために、労働基準法・労働契約法の条文と厚生労働省の資料を確かめて記事を書いています。個別の判断が必要なときは、労働局の総合労働相談コーナーや弁護士への相談をおすすめしています。

試用期間が6ヶ月(半年)でも、それだけで「やばい会社」とは言えません。労働基準法には試用期間の長さの決まりがなく、公務員にも法律で原則6か月の条件付採用の期間があります。

注意したいのは長さそのものより、長くする理由を説明できるか、試用期間中の給料・社会保険・契約の形が本採用後とどう違うか、延長の決まりがあいまいでないかです。この記事では、6ヶ月・1年と長くする理由、1ヶ月など短い場合の見方、注意したい会社を見分ける早見表、会社への聞き方の例文までまとめます。

この記事の要点

  • 労働基準法に試用期間の長さの決まりはない。厚生労働省のモデル就業規則の解説は、長すぎる試用期間は働く人の地位を不安定にするので好ましくないとしている
  • 裁判例では、適性の判断に必要な合理的な期間を超える長い試用期間は、公序良俗に反してその限りで無効とされている。ただし「何か月を超えたら無効」という線は法律にない
  • 試用期間中の本採用拒否は、本採用後の解雇より広い範囲で認められるとされている。長い試用期間で気にするべきなのは、この不安定な状態が長く続くこと
  • 見分けるポイントは、長さの理由・書面での明示・試用期間中の給料と社会保険・契約の形・延長の決まり。入社前に求人票と労働条件通知書で確かめ、分からない点は聞く

試用期間6ヶ月・半年は長い?法律の決まりと公務員の6か月

試用期間を何か月にするかは、会社が就業規則や労働契約で決めます。労働基準法には、試用期間の長さを決めた条文がありません。

厚生労働省のモデル就業規則(令和7年12月版)は、試用期間の条文(第6条)の解説で、次のように書いています。

「試用期間を設ける場合にその期間の長さに関する定めは労基法上ありませんが、労働者の地位を不安定にすることから、あまりに長い期間を試用期間とすることは好ましくありません。」

つまり、6か月という長さは法律で禁止されてはいません。一方で厚生労働省は、試用期間が長くなるほど働く側の立場が不安定になる、という見方を示しています。

労働政策研究・研修機構が2004年に企業に行った調査では、正社員の試用期間は「3か月程度」が新卒69.1%・中途68.1%で最も多く、「6か月程度」は新卒12.2%・中途10.9%で2番目に多い長さでした。20年以上前の調査ですが、6ヶ月の試用期間は多数派ではないものの、珍しい長さでもないことが分かります。

公務員の条件付採用期間は、法律で原則6か月

公務員は、国家公務員法59条・地方公務員法22条で、採用は条件付きとされています。原則として6か月の期間を勤務し、その間の職務を良好な成績で遂行した時に、正式な採用になります。

民間の試用期間とは別の制度ですが、6か月は法律の中でも使われている長さです。「6ヶ月の試用期間=異常に長い」とまでは言えないことが分かります。

3ヶ月・6ヶ月・1年など、長さごとの違いと上限の考え方について詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

あわせて読みたい試用期間6ヶ月は普通?何ヶ月が多いか、3ヶ月・1年の長さと上限試用期間6ヶ月は法律で禁止された長さではなく、公的な調査では3ヶ月程度に次いで多い長さです。2週間から1年まで長さごとの…

長すぎる試用期間は無効になることがある|裁判例の考え方

長さに法律の決まりがないといっても、どれだけ長くしてもよいわけではありません。裁判例の考え方を、厚生労働省の「確かめよう労働条件」の整理をもとに見ていきます。

適性の判断に必要な期間を超える試用期間は、その限りで無効

厚生労働省は、試用期間の裁判例の基本的な方向性として「試用期間中の労働者は不安定な地位に置かれることから、その適性を判断するのに必要な合理的な期間を越えた長期の試用期間は、公序良俗に反し、その限りにおいて無効と解されます」と整理しています。民法90条は、公の秩序や善良の風俗に反する法律行為を無効とする条文です。

例として挙げられているのが、ブラザー工業事件(名古屋地裁 昭和59年3月23日)です。この会社では、中途採用者はまず「見習社員」として働き、登用試験を経て「試用社員」になり、さらに「社員」への登用試験を受ける仕組みでした。裁判所は、見習社員の期間(短い人でも6〜9か月)のうちに適性は判断できるので、試用社員に登用した人にさらに試用期間を設ける合理的な必要性はないとして、解雇を無効とするなど、働く側の申立ての一部を認めました。

この裁判例から分かるのは、無効かどうかは「何か月か」だけでは決まらず、その仕事の適性を見るのに、その長さが本当に必要かで判断されるということです。見習い期間や研修期間のあとに、さらに長い試用期間を重ねる仕組みは、この点で問題になりやすいと考えられます。

長い試用期間で気にするべきなのは「不安定な期間」が続くこと

そもそも試用期間は、採用した時点では、その人の資質・性格・能力などの適格性を判断する材料を十分に集められないため、最終的な判断をあとに残しておく期間とされています(三菱樹脂事件)。

最高裁の神戸弘陵学園事件(平成2年6月5日)は、試用期間付きの契約は、特段の事情がない限り、会社が解約する権利を残した契約(解約権留保付きの契約)と解されるとしています。厚生労働省の整理では、試用期間中の解約は、通常の場合(本採用後の解雇)より広い範囲で認められるとされています。

つまり、試用期間が長いほど、本採用後より解約が認められやすい状態が長く続きます。モデル就業規則の解説が、長すぎる試用期間は「労働者の地位を不安定にする」と書いているのも、この状態が続くことを指していると考えられます。

ただし、広い範囲で認められるといっても、会社が自由に本採用を拒否できるわけではありません。三菱樹脂事件(最高裁 昭和48年12月12日)は、留保した解約権を使えるのは、解約権を残した趣旨・目的に照らして、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当と認められる場合に限られるとしています。

よく聞く話と、条文・公式資料の対照表

よく聞く話 条文・公式資料では
試用期間は法律で最長1年まで。6ヶ月を超えると違法 労働基準法に長さの決まりはない(モデル就業規則の解説)。何か月を超えたら無効という線も法律にはなく、適性の判断に必要な合理的な期間を超えるかどうかで判断される(ブラザー工業事件)
試用期間中は、会社がいつでも自由にクビにできる 本採用拒否には、客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要(三菱樹脂事件・神戸弘陵学園事件)
入社14日以内なら、どんな理由でも即日クビにできる 14日以内で要らないのは、解雇の予告と予告手当だけ(労働基準法21条)。解雇に理由が要ることは変わらない(労働契約法16条)
試用期間中は社会保険・雇用保険に入れない 健康保険法・厚生年金保険法・雇用保険法の適用除外に「試用期間中」は書かれていない
試用期間中は残業代が出ない 時間外労働・休日労働には、試用期間中でも割増賃金が必要(労働基準法37条)
試用期間中なら、給料は最低賃金より低くてもよい 最低賃金を下回る額にできるのは、都道府県労働局長の許可を受けた時だけ(最低賃金法7条)
求人票に試用期間を書かなくてもよい 求人・募集の時は「試みの使用期間に関する事項」を明示する(職業安定法施行規則4条の2)

会社が試用期間を6ヶ月・1年と長くする理由

試用期間を長くする理由は、法律で決まっているわけではなく、会社ごとに違います。考えられるのは次のような理由です。理由は会社に聞かないと分からないので、右の列の聞き方で確かめます。

長くする理由として考えられること 確かめ方
仕事をひととおり経験するのに時間がかかる(時期によって仕事の中身が変わる、担当する業務が多い) 試用期間中に、どの仕事をどの順で覚える予定かを聞く
研修期間を試用期間の中に含めている 研修の期間と、研修後に現場で働く期間がそれぞれどれくらいかを聞く
半年ごとの評価や面談の時期に合わせている 試用期間中の面談の時期と、本採用を判断する時期を聞く
成果が出るまで時間がかかる仕事で、結果を見てから判断したい 何をどの水準でできれば本採用になるのかを聞く
特に理由はなく、以前からの就業規則のまま 長さの理由を聞いて、はっきりした答えがあるかを見る

理由がはっきりしていて、試用期間中に何を見られるのかが分かるなら、6ヶ月という長さを過度に心配する必要はありません。反対に、理由を聞いても答えがなく、評価の基準も示されない場合は、下の早見表のほかの点(給料・社会保険・契約の形)もあわせて確かめます。

1年の試用期間は長い?確認したい3つのこと

1年の試用期間も、法律で禁止されてはいません。ただ、期間が長くなるほど、その仕事の適性を見るのに本当にそれだけの期間が必要か、という点が問題になりやすいと考えられます。前のブラザー工業事件でも、見習い期間のあとにさらに試用期間を重ねた点が問題にされました。

1年の試用期間の会社では、次の3つを確認します。

  1. なぜ1年なのか:仕事が1年単位で回るなど、仕事の中身から説明できるか
  2. 研修・見習いの期間と、別に試用期間がないか:「研修3か月のあとに試用期間1年」のように重なっていないか
  3. 試用期間中の待遇:給料が低い、手当や賞与が出ない期間が1年続くことにならないか

3つ目の待遇は、期間が長いほど影響が大きくなります。たとえば試用期間中だけ給料が低く決められている場合、その差は試用期間の月数の分だけ積み重なります。

本採用後との月給の差 試用期間3か月 試用期間6か月 試用期間1年
1万円 3万円 6万円 12万円
2万円 6万円 12万円 24万円
3万円 9万円 18万円 36万円

差の金額は、本採用後の月給と試用期間中の月給の差に、試用期間の月数をかけるだけで出せます。求人票や労働条件通知書に試用期間中の金額が書いてあれば、入社前に計算しておけます。

賞与(ボーナス)も確かめておきたい点です。厚生労働省の「確かめよう労働条件」は、賞与の請求権は、会社の決定や労使の合意・慣行などで具体的な算定の基準や方法が決まり、支給する金額が決まって初めて発生すると整理しています。試用期間中を賞与の対象にするかどうかも会社の決まり次第なので、6ヶ月・1年の試用期間の会社では、最初の賞与の対象になるかを賃金規程などで確かめます。

試用期間中の給料が本採用後より低い場合のルールについて詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

あわせて読みたい試用期間の給料・時給は下がる?違法になる減額と本採用後の変化試用期間の給料を本採用後より低く決めること自体は違法ではありません。ただし最低賃金割れ(許可なし)、求人や労働条件通知書…

1ヶ月・2ヶ月・2週間の短い試用期間は大丈夫?

試用期間が短いことは、働く側にとって不利ではありません。本採用後より解約が認められやすい期間が、短く済むからです。法律には、試用期間の最短の長さの決まりもありません。

試用期間の長さ 働く側から見たポイント
2週間(14日) 試用期間のすべてが、解雇の予告や予告手当が要らない「14日以内」に収まる(労働基準法21条)。ただし、解雇に理由が要るのは同じ
1ヶ月 入社から14日を超えて働いた後は、試用期間中でも解雇には原則として30日前の予告か予告手当が要る
2ヶ月 1ヶ月と同じ。評価が早く決まるので、最初の面談がいつかを確認しておく

短い試用期間で気をつけたいのは、評価に使われる時間が短いことです。1か月で判断される場合は、入社してすぐに「何ができれば本採用になるのか」を上司に聞いておくと、それに合わせて準備ができます。

なお、試用期間が短くても、そのあとに延長される決まりがある会社もあります。就業規則の試用期間の条文に、延長の決まりがあるかもあわせて見ておきます。

本当に注意したいのは長さより中身|やばい会社の見分け方(早見表)

厚生労働省は「ブラック企業」を定義していないとしたうえで、一般的な特徴として「労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す」「賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い」「このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う」などと言われている、と紹介しています(「確かめよう労働条件」Q&A)。試用期間の長さそのものは、この中に入っていません。

試用期間について見るべきなのは、次の8つの点です。

確認すること 心配しすぎなくてよい例 注意したい例 根拠・確かめ方
長さの理由 仕事の中身や研修の予定から説明がある 理由を聞いても答えがない 面接・内定後に聞く(下の例文)
書面での明示 求人票と労働条件通知書の両方に期間が書いてある 口頭だけ。求人票と長さが違う 求人では試用期間の明示が必要(職業安定法施行規則4条の2)
試用期間中の給料 本採用後と同じか、違いと金額が書面で分かる 金額があいまい。最低賃金を下回る 最低賃金を下回る減額は、都道府県労働局長の許可が必要(最低賃金法7条)
社会保険・雇用保険 加入条件を満たす働き方なら入社日から加入 「試用期間中は入れない」と言われる 試用期間は適用除外の理由に書かれていない(健康保険法3条・雇用保険法6条)
契約の形 期間の定めのない契約で、最初の6か月が試用期間 試用期間の分だけ有期契約で、期間が終われば当然に終わると書かれている 労働条件通知書の「契約期間」の欄を見る
延長の決まり 延長する場合の理由と期間が就業規則に書いてある 決まりがないのに延長される。何度も延長される 就業規則の試用期間の条文を読む
研修・見習い期間との関係 研修期間は試用期間の中に含まれている 見習い・研修の期間のあとに、さらに長い試用期間がある ブラザー工業事件
評価の方法 面談の時期や見られる点を説明してくれる 何を見られているのか分からない 入社後に上司に聞く(下の例文)

「注意したい例」に当てはまった時にやること

当てはまった項目によって、やることが変わります。

  1. 最低賃金を下回る、社会保険に入れないと言われた:法律の決まりに関わる話です。入社前なら書面で条件を確かめ、入社後なら下の相談先(労働基準監督署・年金事務所・ハローワーク・総合労働相談コーナー)に相談できます。
  2. 試用期間の分だけ有期契約になっている:期間が終わると契約も終わる形なのか、試用期間の意味なのかを、契約書の文言で確かめます。神戸弘陵学園事件は、適性を見るために契約に期間を付けた場合、期間の満了で当然に終わる明確な合意などがなければ、その期間は試用期間と解されるとしています。
  3. 理由・延長・評価の方法が分からない:下の例文で聞きます。答えが返ってくれば、それで判断できます。

「注意したい例」が1つあるだけで、すぐにやばい会社と決めつける必要はありません。聞いても答えがない、書面で確かめようとすると渋られる、という状態が重なる時は、入社するかを考え直す材料になります。

内定先を比べる時は、試用期間中の条件もそろえて見る

転職活動中で、試用期間の長さが違う会社から内定をもらって迷っている時は、本採用後の条件だけでなく、試用期間中の条件も同じ表にそろえて比べます。次の表に、求人票と労働条件通知書から書き写して使ってください。

比べること A社 B社
試用期間の長さ 〇か月 〇か月
試用期間中の月給(本採用後との差) 〇円(差〇円) 〇円(差〇円)
差の合計(差×月数) 〇円 〇円
社会保険・雇用保険の加入日 入社日/〇月〇日 入社日/〇月〇日
契約の形(期間の定め) なし/あり なし/あり
延長の決まり なし/あり(最長〇か月) なし/あり(最長〇か月)
最初の賞与の対象になる時期 〇年〇月 〇年〇月
長さの理由の説明 あり/なし あり/なし

空欄のまま埋まらない項目があれば、それが内定先に確かめることです。

正社員の募集なのに試用期間だけ契約社員になっている場合について詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

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入社前に確認するチェックリスト(求人票・労働条件通知書・就業規則)

試用期間の条件は、3つの書類で確かめます。会社は、求人や募集の時点で「試みの使用期間に関する事項」を明示することになっていて(職業安定法5条の3・施行規則4条の2第3項)、試用期間中と終わった後で仕事の内容や賃金などが違う場合は、それぞれを示さなければなりません(同条6項)。

求人票・募集要項

  • 試用期間の有無と長さ
  • 試用期間中の給料・手当(本採用後と違う場合は、それぞれの金額)
  • 試用期間中と終わった後で、仕事の内容や働き方が違うか
  • 健康保険・厚生年金・雇用保険の適用

労働条件通知書(雇用契約書)

  • 契約期間(期間の定めがあるか、ないか)
  • 試用期間の長さと、延長することがあるか
  • 試用期間中の賃金の決まり
  • 退職・解雇に関する事項

就業規則(試用期間の条文)

  • 試用期間の長さと、短くしたり延長したりする場合の決まり
  • 試用期間中に本採用しない場合の決まり
  • 試用期間を勤続年数に含めるか(厚生労働省のモデル就業規則は「通算する」形)

労働条件は、労働契約を結ぶ時に会社から明示されます(労働基準法15条1項)。明示された労働条件が実際と違う場合、働く側はすぐに労働契約を解除できます(同条2項)。

求人票と、面接や労働条件通知書の条件が違う時は、まず違いが生じた理由を会社に確かめます。ハローワークの求人なら、ハローワークの窓口か「ハローワーク求人ホットライン」に申し出ることができ、ハローワークが会社に事実確認と必要な指導などを行います(厚生労働省Q&A)。

労働条件通知書・雇用契約書で試用期間の書き方を確かめる方法について詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

あわせて読みたい試用期間雇用契約書・労働条件通知書の記載例と、もらえない時の対処試用期間雇用契約書や労働条件通知書は、試用期間中でも入社時にもらうものです。試用期間の長さ・賃金・延長・契約期間の記載例…

試用期間の長さや評価の基準を聞く時の例文

試用期間の条件を明示するのは会社の決まりなので、条件の確認として聞けば十分です。聞く場面ごとの例文です。

面接の逆質問で聞く

試用期間が6か月と伺いました。期間中はどのような点を見て、本採用を判断されるのでしょうか。

差し支えなければ、試用期間を6か月とされている理由を教えていただけますか。研修の期間も含まれているのでしょうか。

内定後にメールで条件を確かめる

【件名】試用期間中の労働条件の確認(氏名) 〇〇株式会社 人事ご担当者様 このたびは内定のご連絡をいただき、ありがとうございます。〇〇です。 入社にあたり、試用期間について次の3点を確認させてください。

  1. 試用期間の長さと、延長することがあるかどうか
  2. 試用期間中の給与・手当と、本採用後との違い
  3. 健康保険・厚生年金・雇用保険の加入日 お手数ですが、労働条件通知書などの書面でお示しいただけますと助かります。よろしくお願いいたします。

入社後に上司へ評価の基準を聞く

試用期間は〇月〇日までと伺っています。本採用に向けて、今の時点で足りないところや、次の面談までにできるようになっておくことがあれば教えてください。

入社後は、面談で言われたことや指示された内容を、日付と一緒にメモに残しておきます。あとで本採用の判断に納得できない時に、話し合いの材料になります。

6ヶ月の試用期間中に知っておきたいこと|終わる日・見られる点・クビの決まり

すでに6ヶ月の試用期間中で、本採用されるか不安な人が知っておきたいことです。

6ヶ月の試用期間はいつまで?終わる日の数え方

入社日から始まる6か月の試用期間は、入社日を1日目として数え、6か月後の入社日と同じ日の前日に終わります(民法140条ただし書・143条2項)。たとえば4月1日入社なら9月30日、8月31日入社なら翌年の2月28日(2月に31日がないので月末)で、就業規則や雇用契約書に終わる日が書いてあれば、そちらを確認します。

6ヶ月の間に会社が見ていること

厚生労働省のモデル就業規則は、解雇の事由の1つとして「試用期間における作業能率又は勤務態度が著しく不良で、労働者として不適格であると認められたとき」を挙げています(第53条)。この文言で見られる点は、作業能率(仕事の進め方)と勤務態度です。どちらも「著しく」不良な場合を挙げた書き方で、慣れない時期の小さなミスまで含める書き方にはなっていません。

面談では、足りない点と次の面談までの目標を確認し、注意や指示を受けた日付と内容をメモしておくと、評価のずれに早く気づけます。

入社から14日を過ぎたら、試用期間中でも解雇予告が必要

試用期間中の人も、入社から14日を超えて働いた後に解雇される時は、原則として30日前の予告か、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)が必要です(労働基準法20条・21条)。6か月の試用期間は、そのほとんどがこの「14日を超えた」期間に当たります。

本採用しないと言われたら、理由を書面でもらう

解雇を予告されたら、予告された日から退職の日までの間に、解雇の理由を書いた証明書を請求できます。退職の時にも、退職の事由(解雇の場合はその理由を含む)について証明書を請求できます(労働基準法22条)。会社は遅れずに交付しなければなりません。理由が書面になれば、相談先に持っていく時の材料になります。

試用期間でクビになる確率と、よっぽどのことがない限り本採用される理由について詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

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6ヶ月の試用期間をさらに延長すると言われたら

6か月の試用期間が延びると、不安定な期間がその分長くなります。たとえば2026年4月1日入社で6か月の試用期間を3か月延長すると、試用期間は12月31日までになり、合計で9か月です。

先ほどの労働政策研究・研修機構の調査では、試用期間を延長することがある企業の割合は、中途採用の試用期間が「6か月程度」の企業で41.1%と、「3か月程度」の企業(30.1%)より高くなっていました(新卒採用では34.5%と29.4%)。6ヶ月の試用期間の会社では、延長の決まりも入社前に確かめておきます。

延長と言われたら、就業規則の延長の決まり、延長の理由、延長後の期間(いつまでか)を書面で確認します。その場で同意書にサインを求められても、内容を確かめてから返事をして構いません。

試用期間の延長が認められる条件と、延長を告げられた時の対応について詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

あわせて読みたい試用期間の延長はできる?同意・通知書・理由のルールと期間の上限試用期間の延長は、労働基準法や労働契約法に直接の決まりがなく、就業規則の定め・本人の同意・理由と期間が問題になります。延…

試用期間中に辞めたくなったら|次の仕事の段取り

試用期間が長い会社に入ってみて、合わないと感じることもあります。辞めるかどうかを考える時の基本です。

  • 期間の定めのない契約なら、いつでも退職を申し出ることができ、申し出の日から2週間で契約が終わります(民法627条1項)。試用期間中でも同じです
  • 期間の定めのある契約(試用期間の分だけ契約社員など)は、やむを得ない事由がある時に、直ちに契約を解除できます(民法628条)
  • 明示された条件が実際と違った場合は、すぐに契約を解除できます(労働基準法15条2項)

次の仕事を探す時は、在籍したまま転職活動を進めると、収入が途切れる期間を短くできます。面接で辞めた理由を聞かれた時に備えて、「入社前に聞いていた条件と何が違ったか」を事実で説明できるように、求人票や労働条件通知書を手元に残しておきます。

試用期間中に辞めるか続けるかの判断のしかたについて詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

あわせて読みたい試用期間で退職したい時の判断基準|続けるか辞めるかの分かれ目試用期間で退職したいと思った時に、続けるか辞めるかを決める目安を、辞めたい理由別の判定表で整理します。体調や違法な扱いが…

困った時の相談先

試用期間の条件や扱いで困った時は、内容に合った公的な窓口に相談できます。

困っていること 相談先
解雇・本採用しない・延長・賃金の引下げなど、どこに相談すればよいか分からない 総合労働相談コーナー(各都道府県労働局・全国の労働基準監督署内などにある。予約不要・無料)
最低賃金を下回る、解雇予告手当や残業代が払われないなど、法律違反の疑いがある 労働基準監督署
ハローワークの求人票と実際の条件が違う ハローワークの窓口・ハローワーク求人ホットライン
健康保険・厚生年金に入れてもらえない 年金事務所
雇用保険に入れてもらえない ハローワーク
会社と交渉したい・裁判も考えている 法テラス、各弁護士会の法律相談センター、労働組合

総合労働相談コーナーは、解雇や雇止め、賃金の引下げ、募集・採用など幅広い労働問題を扱い、面談か電話で相談できます。法律違反の疑いがある時は、労働基準監督署など権限を持つ部署に取り次いでもらえます(厚生労働省)。

よくある質問

試用期間は3ヶ月が一般的ですか?

労働政策研究・研修機構の2004年の調査では、正社員の試用期間は「3か月程度」が新卒69.1%・中途68.1%で最も多く、「6か月程度」が次に多い長さでした。ただし法律で決まった長さはないので、長さだけで良し悪しは決まりません。この記事の早見表にある理由・待遇・契約の形もあわせて確かめてください。

試用期間6ヶ月の場合、有給休暇はいつから付きますか?

年休は、雇入れの日から6か月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤すると付きます(労働基準法39条1項)。試用期間も雇入れの日から数えるので、6か月の試用期間が終わる頃に最初の年休が付くのが基本です。

試用期間なしの会社はなぜ?やばいのですか?

試用期間を置くかどうかも、会社が決めます。厚生労働省のモデル就業規則も、会社が特に認めた時は試用期間を短くしたり、設けなかったりできる形になっています。試用期間がないこと自体で良し悪しは決まらないので、給料・社会保険・契約の形を同じように確かめます。

入社して2週間で退職できますか?

期間の定めのない契約なら、退職を申し出た日から2週間で契約が終わります(民法627条1項)。入社してすぐでも、試用期間中でも同じです。申し出る前に、就業規則の退職の手続きも確かめておきます。

出典