能力不足を理由にした試用期間解雇は有効?クビと言われた時の対処

クビ・本採用見送りが不安

試用期間解雇は能力不足で認められる?クビと言われた時の対処

更新日 2026-10-05

試用期間解雇は能力不足で認められる?クビと言われた時の対処(試用期間ナビの記事)
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試用期間中に働いている人のために、労働基準法・労働契約法の条文と厚生労働省の資料を確かめて記事を書いています。個別の判断が必要なときは、労働局の総合労働相談コーナーや弁護士への相談をおすすめしています。

試用期間に能力不足でクビ(解雇・本採用見送り)になることは、法律上ありえます。試用期間は、仕事の能力や適格性を見極めるために、会社が契約を解約する権利を残しておく期間だからです。

ただし試用期間中でも、能力不足を理由に解雇する時は、会社に客観的に合理的な理由が必要で、社会通念上も相当といえなければなりません(労働契約法16条、最高裁の三菱樹脂事件)。裁判例では、平均より劣るというだけでは足りず、能力不足の程度が重いか、指導などで改善を図ったか、改善の見込みがないかが問われています。この記事では、その分かれ目を公的な資料に載っている裁判例で確かめ、「能力不足」と言われた日から今日できることを例文つきでまとめます。

この記事の要点

  • 能力不足は、試用期間中の解雇や本採用見送りの理由になりうる。ただし客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要
  • 裁判例では、能力不足が「著しい」か、教育や配置の工夫など解雇を避ける手立てがとられたか、改善の見込みがないかが重く見られる傾向がある
  • 人事評価が下のほうというだけ、目標があいまいなまま届かなかったというだけでは、理由として弱いとされた例がある
  • 「能力不足」と言われたら、足りない点と期限を具体的に聞き、メールと業務記録で残す
  • 解雇や本採用見送りを告げられたら、解雇理由証明書を請求する(労働基準法22条)

試用期間に能力不足でクビになることはある?

試用期間は、入社した人の能力や適格性を見極めるために、会社が契約を解約する権利を残しておく期間とされています(東京都「ポケット労働法」)。そのため能力不足は、試用期間の途中での解雇や、試用期間満了での本採用見送り(本採用拒否)の理由になりえます。2004年に企業を対象に行われた調査(労働政策研究・研修機構)でも、本採用しない場合の判断理由として「仕事上の知識・能力」を挙げた企業は75.7%でした(本採用しないことがあると答えた企業の複数回答)。

一方で、試用期間中の解約は通常の解雇より広く認められるとはいえ、無制限ではありません。三菱樹脂事件の最高裁判決は、残しておいた解約権を使えるのは、その目的から見て客観的に合理的な理由があり、社会通念上も相当と認められる場合だけだとしています。中央労働委員会の事例解説も、採用の時には分からなかった事実が試用期間中に分かり、雇い続けるのが適当でないと判断することに客観的な合理性がある場合に、解約が相当とされると整理しています。

解約権留保付労働契約とは

試用期間中の契約は、法律の世界では「解約権留保付労働契約」(判例の言葉では解約権留保付雇用契約)と呼ばれます。労働契約はもう成立していて、会社が「働きぶりを見て適格でないと分かったら解約する権利」を取っておいている契約、という意味です。神戸弘陵学園事件の最高裁判決は、試用期間中の人がほかの社員と同じ職場で同じ仕事をし、本採用の時に改めて契約書を作る手続きもないような場合は、特別な事情がない限りこの形の契約と考えるとしています。

能力不足を理由にされる時期は、主に次の3つです。

時期 形 必要なこと
試用期間の途中 途中での解雇 合理的な理由と相当性。入社から14日を超えていれば、30日前の予告か予告手当
試用期間の終わり 本採用見送り(本採用拒否) 同じ。法律上は解雇にあたる
延長した期間の終わり 延長後の本採用見送り 同じ。延長期間中にどんな指導や評価があったかも確かめる

試用期間満了での能力不足による解雇も、試用期間後の本採用拒否も、手続きと考え方は同じです。

試用期間中の解雇が違法になる場合について詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

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能力不足を理由にした解雇が認められるかの4つのポイント

中央労働委員会の事例解説は、働く人の側に原因があるとされる解雇について、裁判例には次の傾向があると説明しています。前提にあるのは、解雇は最後の手段であるべきだという考え方です。

  1. 程度:就業規則の解雇事由に当てはまるだけでなく、「著しく不良」といえるほど、客観的・具体的に重大か
  2. 解雇を避ける手立て:配置転換や再教育など、解雇より軽い手立てがとられたか
  3. 将来の見込み:これから改善・回復する見込みがないことが、客観的に示されているか

試用期間では、これに4. 採用の時に何を求められていたか(新卒・未経験としての採用か、特定の能力を前提にした中途採用か)も加えて確認します。厚生労働省のモデル就業規則も、解雇の事由を「勤務成績又は業務能率が著しく不良で、向上の見込みがなく、他の職務にも転換できない等就業に適さないとき」としていて、同じ考え方が表れています。

裁判例で見る、能力不足が理由として弱い例・認められた例

厚生労働省「確かめよう労働条件」と、中央労働委員会の事例解説で紹介されている裁判例を、4つのポイントごとに並べました。★は試用期間の事件で、ほかは試用期間に限らない、能力不足などを理由にした解雇の事件です。

ポイント 理由として弱いとされた例 理由として認められた例
程度 人事考課が下位10%未満でも、相対評価なので、直ちに「著しく劣り向上の見込みがない」とはいえない(セガ・エンタープライゼス事件・東京地裁平成11年10月15日決定) ★急ぎの業務指示にすぐ応じない、面接で精通していると話したパソコン操作が満足にできない、代表取締役の業務上の指示に応じないなどから、期待に沿う仕事ができる見込みが見いだしにくいとして、試用期間中の解雇が有効とされた(ブレーンベース事件・東京地裁平成13年12月25日判決)
解雇を避ける手立て 評価が低いことは認めつつ、業績不振には会社自体の業績や配置のあり方も影響し、こなせていた業務もあり、降格という方法もあったとして、解雇事由に当たらないとされた(森下仁丹事件・大阪地裁平成14年3月22日判決) 能力や適格性に重大な問題があり、教育訓練や配置転換で解雇を避ける努力をしても雇用の維持が難しい場合は、有効とされている(三井リース事件・東京地裁平成6年11月10日決定など)
目標・基準 会社が決めた売上目標に十分な具体性がなく、解雇に当たるほどの著しい成績不良とはいえないとされた(日本オリーブ事件・名古屋地裁平成15年2月5日決定) 自分から強く希望した営業職で、成績が新入社員の実績を下回り、向上の努力も見られないとして有効とされた(テサテープ事件・東京地裁平成16年9月29日判決)
採用の時の前提 ★高い待遇で中途採用された部長の本採用拒否でも、新卒と同じ判断基準で見て、著しく不良・不適格とまではいえず無効とされた(オープンタイドジャパン事件・東京地裁平成14年8月9日判決) 高度の職業能力を前提に中途採用された人が期待された能力を発揮しなかった場合は、会社に求められる配置転換などの努力の程度が軽くなり、有効とされやすい傾向がある(フォード自動車事件・東京高裁昭和59年3月30日判決など)

このほか、システムエンジニアの解雇で、会社が挙げた能力不足について「解雇を理由づけるほどまでに能力を欠いているとは認め難い」として無効とした例もあります(トラストシステム事件・東京地裁平成19年6月22日判決)。試用期間中の解約は通常より広く認められるとされていますが、「どのくらい足りないのか」「会社は何をしたのか」が問われる点は同じです。

公表されている事例|未経験の仕事で本採用を見送られたケース

中央労働委員会は、労働委員会で実際に扱った事件を参考に作った事例(設定は架空)と、その解説を公開しています。能力不足に近い理由で本採用を見送られた例を紹介します。

項目 内容
採用 電子部品の製造会社に、試用期間3か月で、生産工程と納期の管理を担当する一般事務として採用
本人の言い分 採用面接の時に、その仕事の経験がないことは会社に伝えていた。納期の遅れは、上司の判断による作業計画の変更が原因だった
会社の言い分 臨機応変な対応ができず、仕事ぶりは期待に程遠い。従業員としての適性に欠ける
経過 満了直前に本採用拒否を告げられ、理由を問いただすと「適性がなく勤務態度も不良」とする解雇理由証明書が出された
あっせんの結果 あっせん員は、上司の指導などに不十分な点があり、理由に合理性がないと判断される可能性を会社に説明。会社は本採用には応じず、解決金を払う形で合意した

この事例では、本人が理由を問いただしたことで、会社の言い分が解雇理由証明書の形で示されました。そして、会社がどこまで指導したかが、あっせんでの判断の材料になっています。能力不足と言われた側も、受けた指導と自分の取り組みを記録に残しておくと、あとで事実を説明する材料になります。

本採用見送りの理由と、見送りを告げられた時の手順について詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

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「期限までに結果が出なければクビ」と言われたら

同じく中央労働委員会の事例(実際の事件を参考に作られたもの)に、社長が朝礼で売上ノルマを示し、月末までに達成できなければ解雇すると告げ、達成できなかった社員をその月末で解雇した例があります。あっせん員は、ノルマ未達成を理由にした解雇は解雇権の濫用になる可能性があること、達成できなければ解雇するという条件付きのあいまいな予告は無効になることを説明し、解雇予告手当に当たる額を超える解決金を払う内容で合意しています。

「次の評価までに結果が出なければ本採用はない」と言われた時は、期限と基準(何を、どの水準まで)をメモし、達成できなかった場合も、解雇の理由と予告の有無は改めて確かめてください。

「能力不足」と言われたら今日からやること(5ステップ)

能力不足を指摘されても、それだけで本採用見送りが決まるわけではありません。次の順番で、事実を残しながら改善に取り組みます。

  1. 何が、どの水準まで足りないのかを具体的に聞く:「ミスが多い」なら、どの業務の、どんなミスか。いつまでに、どこまでできればよいか
  2. 話した内容をメールで確認する:面談のあとに、聞いた内容を短くまとめて上司に送る
  3. 毎日の業務記録をつける:受けた指示・結果・指導・改善したことを、日付とともに残す
  4. 進み具合を定期的に確認してもらう:2週間ごとなど、区切りを決めて評価を聞く
  5. 仕事の割り振りや配置について相談する:特定の業務だけが難しい場合は、ほかの業務でなら力を出せるかを相談する

上司に確認する時の例文

先ほどご指摘いただいた点を改善したいので、確認させてください。特にどの業務の、どのような点が求める水準に届いていないでしょうか。また、いつまでに、どの程度までできるようになれば本採用の判断に足りるか、目安を教えていただけますか。

面談のあとに送るメールの例文

件名:本日の面談内容の確認 〇〇課長 本日はお時間をいただき、ありがとうございました。ご指導いただいた内容を、次のとおり理解しました。 ・改善が必要な点:〇〇の作業でのミス(確認漏れ) ・目標:〇月〇日までに、〇〇の作業をミスなく一人で行えるようにする ・進め方:毎日の作業後にチェックリストで確認し、〇曜日に〇〇さんに見ていただく 認識に違いがあれば、ご指摘いただけますと幸いです。

業務記録に残すこと

日付 受けた指示・担当した仕事 結果(できたこと・ミス) 受けた指導・注意 自分で改善したこと
〇月〇日 〇〇の入力(50件) 48件完了・2件の入力漏れ 〇〇さんから確認手順の説明 入力後に件数を照合する手順を追加

記録は、会社のパソコンだけでなく、自分の手帳など私物にも残しておくと、退職後でも確認できます。ただし、会社の秘密や個人情報を持ち出さないよう、内容は自分の仕事の記録にとどめます。

指摘に事実と違う点がある時の伝え方

能力不足の指摘の中に、事実と違う点や、自分だけの責任ではない事情が含まれていることもあります。その時は、口頭で言い返すより、日付と事実を添えて短く書面で伝えます。

〇月〇日の面談でご指摘いただいた〇〇の遅れについて、補足させてください。この作業は〇月〇日に手順を変更するご指示があり、その対応に〇日かかりました。今後は、変更があった時点で見通しをご相談するようにします。引き続きご指導をお願いいたします。

本採用前の評価面談で確認すること

試用期間の終わりが近づくと、本採用の判断のための面談が行われる会社もあります。2004年の企業調査(労働政策研究・研修機構)では、本採用しないことがあると答えた企業のうち、本採用せずに雇用を打ち切る基準を「設けている」のは30.2%で、「特に基準は設けていない」が66.0%でした。基準がはっきりしない会社もあるので、次の4つを確認しておくと、判断の根拠が分かります。

  • 評価の基準:評価シートや目標の書かれた資料があれば、写しをもらう
  • 自分の記録:業務記録とメールから、改善できた点を具体的に説明できるようにしておく
  • 判断の時期と、判断する人:いつ、誰が本採用を決めるのか
  • 本採用が難しい場合の理由:何が足りないとされているか、残りの期間でできることはあるか

試用期間中に会社がどこを見ているのか、クビになりやすいと言われる特徴について詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

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試用期間の延長・配置換え・退職勧奨を持ちかけられたら

能力不足を理由に、すぐに解雇ではなく、ほかの対応を持ちかけられることもあります。

能力不足を理由に試用期間の延長を打診された

本採用の判断を先送りするために、試用期間の延長を打診されることがあります。就業規則や雇用契約書に延長の定めがあるか、延長の理由と期間、延長中に何をどこまでできればよいかを書面で確認します。

試用期間の延長が認められる条件と、延長の通知書・同意書で確認することについて詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

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別の部署や仕事への配置換えを打診された

厚生労働省の裁判例のまとめでは、就業規則に配置転換を命じられる定めがあり、実際に配置転換が行われていて、仕事の内容や勤務地を限定する合意がなければ、会社は個別の同意がなくても配置転換を命じられるとされています。能力不足による解雇では、配置転換などで解雇を避けたかが問われるので、配置換えは本採用につながる機会にもなります。

「自分から辞めてほしい」と言われた

自分から辞めるよう勧められること(退職勧奨)は、解雇ではありません。勧められた人は理由を問わず断ることができ、意思決定を妨げるような勧め方は不法行為になる場合があります(厚生労働省の裁判例のまとめ)。一方、同意して退職届を出すと、退職としての効力が生じるとされています。その場で返事をせず、「本採用しないという判断であれば、理由を書面でください」と伝えて構いません。

能力不足で本採用見送り・解雇を告げられた時の対処

能力不足を理由に、試用期間満了での解雇(本採用見送り)や途中での解雇を告げられたら、次の3つを確認します。

  1. 理由を書面でもらう:解雇の予告を受けた日から退職の日までの間に、解雇の理由を書いた証明書を請求できます(労働基準法22条)。厚生労働省の通達では、就業規則の条項に当たることが理由なら、その条項と当てはまる事実まで書く必要があるとされています。能力不足なら、どの業務で、どの基準に対して、どれだけ足りないとされたのかが分かるように求めます
  2. 予告と予告手当を確かめる:入社から14日を超えていれば、30日前の予告か、足りない日数分の平均賃金(解雇予告手当)が必要です(労働基準法20条・21条)
  3. 納得できなければ相談する:各都道府県労働局や労働基準監督署内などにある総合労働相談コーナーは、無料・予約不要で相談でき、労働局のあっせんなども案内しています

解雇理由証明書には、「能力不足」とだけでなく、受けた指導の経過と照らし合わせられる具体的な事実が書かれているかを見ます。業務記録やメールと食い違う点があれば、相談先で説明する材料になります。

能力不足を理由にした解雇が無効と判断されると、雇用は続いていたことになります。厚生労働省の裁判例のまとめで紹介されている事件でも、セガ・エンタープライゼス事件では社員としての地位の保全と賃金の仮払いが、トラストシステム事件では地位の保全と未払いの賃金の支払いが求められ、いずれも働く人の主張が認められています。

入社から14日目の数え方と、解雇予告手当の計算について詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

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新卒・中途・パート・アルバイトの能力不足

新卒やパートの能力不足による解雇でも、採用の時の前提によって、何を求められていたかが変わります。

働き方 確認しておきたいこと
新卒 仕事の経験がない前提での採用。どんな研修や指導を受けたか、教育の機会が十分だったかを振り返る。新卒の事件ではないが、セガ・エンタープライゼス事件でも、会社には体系的な教育・指導で向上を図る余地があったと指摘された
中途 求人票や面接で、どんな経験・能力を前提に採用されたか。特定の高い能力を前提にした採用では、能力不足の解雇が認められやすい傾向がある一方、管理職の本採用拒否が無効とされた例もある
パート・アルバイト(期間の定めのない契約) 考え方は正社員と同じ。能力不足でも、程度や指導の有無が問われる
パート・アルバイト・契約社員(期間の定めのある契約) 契約期間の途中で辞めさせるには、やむを得ない事由が必要(労働契約法17条)

中途採用で「経験者として採用したのに期待と違う」と言われた時は、求人票・面接で伝えた経験と、実際に任された仕事が合っていたかを確かめます。採用の時に経験がないと伝えていた場合は、その記録(メールや面接の日時)も残しておきます。

パートの試用期間でクビや契約を更新しないと言われた時の確認点について詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

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能力不足で辞めたい時と、解雇されたあとの失業保険

能力不足を指摘され続けて、自分から退職したいと考える人もいます。期間の定めのない契約なら、試用期間中でもいつでも退職を申し出ることができ、申し出から2週間で契約が終わります(民法627条1項)。ただし、自分から退職届を出すと、会社から辞めさせられる解雇とは扱いが変わります。退職勧奨を受けて辞めるかどうか迷っている時は、離職理由がどう書かれるかを確認してから決めてください。

能力不足を理由に解雇された場合は、離職票に書かれる離職理由によって、失業保険の支給が始まる時期などの扱いが変わります。離職理由が事実と違う時は、ハローワークで異議を伝え、事情を説明できます(確かめよう労働条件Q&A)。

試用期間で解雇された時の失業保険と、会社都合・自己都合の違いについて詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

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よくある質問

試用期間の能力不足とクビについて、知恵袋などのQ&Aサイトでもよく見かける疑問に答えます。

入社14日以内なら、能力不足ですぐクビにできる?

14日以内で変わるのは、解雇予告や予告手当が要らないことだけです(労働基準法21条)。解雇に客観的に合理的な理由が必要なことは変わりません(労働契約法16条)。入社してすぐに能力不足と言われた場合は、どんな指導をしたうえでの判断なのかを確かめてください。

「能力不足」とだけ言われ、何が足りないのか分かりません

まず上の例文のように、どの業務の、どんな点が、どの水準に届いていないのかを聞きます。解雇や本採用見送りを告げられた後なら、解雇理由証明書を請求すれば、会社は具体的な理由を書面で示す必要があります(労働基準法22条)。

体調不良やメンタル不調で、仕事がうまくできません

仕事が原因の病気やけがで休業している間とその後30日は、解雇できません(労働基準法19条)。不調がある時は、能力の問題として一人で抱え込まず、医師に相談したうえで、仕事の量や内容を会社に相談してください。

公務員の条件付採用期間でも、能力不足で正式採用にならないことはある?

公務員は、民間の試用期間とは別の「条件付採用」の仕組みです。6か月の期間を勤め、その間の職務を良好な成績で行った時に正式採用になると、法律で決められています(地方公務員法22条、国家公務員法59条)。扱いは民間の会社と違うので、所属先の人事担当に確認してください。

アルバイトでも、能力不足で試用期間中にクビになる?

アルバイトでも、能力不足を理由にした解雇には合理的な理由が必要です。期間の定めのない契約なら正社員と同じ考え方で、契約期間がある場合は、その期間の途中で辞めさせるにはやむを得ない事由が必要です(労働契約法17条)。

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